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「スラムダンクはできないけれど」第17話

第17話「覚醒」

ゆっくりとドリブルを突きながら、フロントコートまでボールを運ぶ渡辺。
(指原のプレー……偶然? とりあえずは気にせず攻めるしかないか)
45度の菊地にパスを落とす。
今度は珠理奈に仲川がスクリーンをかける。
がっちり決まったスクリーンを使って菊地が珠理奈を、そしてスイッチで出てきた宮澤までも抜く。
(はええっ!)
残りのディフェンスは、ゴール下に収縮する。
それを見て、渡辺が外に開く。
菊地からのパスが通れば、フリーでスリーポイントが打てる。
中から外の基本的なプレー。

「菊地さんっ!」
「ほれ、麻友!」

菊地から渡辺にパスが飛ぶ。
パスが飛んだ時点で綺麗なプレーが想像できるほど、見事だった。
しかし、すぐにその想像をかき消される。
指原が出てきた。
ゴール下まで戻っていた指原が、パスコースに飛び出してきたのだ。
渡辺の目の前で、指原がパスをカットし、そのままドリブルで突き進む。

渡辺が回り込むが、逆サイドには珠理奈が走っている。
ディフェンス渡辺1人に対し、オフェンスは指原と珠理奈の2対1だ。

渡辺は、パスコースに寄り気味で待ち構える。
指原との距離が少しずつ詰まってくる。
(パスコースをギリギリまで塞ぐ)
踏み切れる位置まで指原が進んできても、渡辺はパスを塞ぐ。
(ギリギリまで待って、飛んだところをチェックする!)
指原の方が背はあるが、渡辺には1対1で十分ブロックできる自信があった。
ついに指原が踏み切る。
その瞬間渡辺は指原へチェックに行く。

しかし、その渡辺とすれ違うように、ボールが珠理奈へ飛んだ。

珠理奈がレイアップを決めて、5点差。

(……また逆をつかれた!?)

珠理奈とハイタッチを交わす指原を、渡辺は睨む。
先ほどからの指原のアシスト。
全てディフェンスが1歩出た瞬間に逆を突いたパスが出る。
ディフェンスが出てくるのを見てからでは、そのパスは出せない。
一瞬ディフェンスより早くパスの判断をしているのだ。
ディフェンスにおいても同じ。
ワンプレー前のインターセプト。
菊地に2人が抜かれ、アウトナンバーであれば、ゴールに近い方をディフェンスするのは当たり前である。
実際に指原も直前まではゴール下で菊地を待ち構えていた。
それにもかかわらず指原は外に出てきた。
パスが飛ぶのを見てから反応したのでは間に合うはずがない。

「オフェンスも……ディフェンスも……全部読んでる? いや読んでるとは違うような……」
指原の好プレーに田中も不思議な感覚を覚える。
読んでいる、と言ってもいいプレー。
疑問に思うは、何故今までその読みがプレーに表れなかったのか。
「……危険察知能力って分かるか?」
斉藤が戸惑う田中に話しかける。
「危険察知能力?」
分からぬ言葉をそのまま返す。
「サッカーのロングボールをインターセプトしたり、野球で相手がバントを構える瞬間に前に走ったり。やってくる危険をすぐさま察知して対応する能力だ」
だから何なのか、田中にはすぐに斉藤の言葉が理解できなかった。

「やっと出てきましたね。指原さんのプレー」
安西は手を叩いて喜ぶ。
「何で急にさっしー上手くなったんですかね。冴えまくってる」
指原の突然の絶好調に大家も疑問を持つ。
だったら最初からやれや、と。
「やっと目覚めたところなんでしょう」
「め、目覚めた?」
目覚める、という突拍子も無い言葉に、つい敬語が無くなる。
「言ったでしょう。指原さんには才能があると。彼女の才能はとってもビビりなことです。ビビりなことは決して悪くありません。それだけ自分を守れるんですから」
危険な場所に行かなければ、怪我をしない。
それは、その場所が危険であると分かっているということ。
「ただ、ヘタレが邪魔をしていた。でもそれが無くなれば、素晴らしい選手になる」
シンプルな支持を2つ与えることで、指原からヘタレを取り除いていた。

「結果的にそのビビりは、圧倒的危険察知能力に繋がっています」
「圧倒的危険察知能力!?」

ビビりが故の危険察知能力。
安西は、指原のその確かな才能を見落とさなかった。

「指原さんのクオリティーの覚醒です」

ディフェンスが来ると思ったからパスを出す。
もしかしたらパスが飛ぶかも、と思ったからパスコースに飛び出す。
ビビりながらも勇気を出して放ったプレーは功を奏した。

(なんか凄い指原いい感じじゃない? イケてない?)
徐々に自分の好プレーを理解しだす指原。
思えば苦しめられた平嶋のディフェンスも、少し引いている。
あれだけ指原からの得点が出てしまえば当然の選択だった。

「冗談じゃないよ……弱点が消えるなんて」
第2ピリオド、残り10秒。
渡辺が玲奈の前でボールをキープする。
セットプレーだ。
渡廊選手が一斉に動き出す。
そしてハイポストに現れた菊地にパスを出す。
珠理奈がチェックに行くものの、フェイドアウェイ気味のショットは決まった。
(データも考え直しだ)
第2ピリオドが終了。
30対35。
渡廊高校のリードが4点広がった。
しかしそのリードはわずか5点しかない。

続く

指原クオリティ覚醒!
これが言いたかっただけです、すいません。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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Secre

一気に読ませて頂きました(≧∇≦)


とても面白く夢中になって呼んでしまいました(^O^)

この中の選手達をゲームに作って遊んでみたいと思います( ̄∀ ̄)

では、失礼します!

Re: タイトルなし

> あおやぎさん

コメントありがとうございます。
最近のバスケゲームは全然知らないのですが、女子選手も作成できるんですか?
おもしろそうですね。
是非作っていただけたら嬉しいです。
プロフィール

ウロマム

Author:ウロマム
どうも、ウロマムです。
AKB48さんの小説を書いてます。

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